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【フィアット ムルティプラ】冷却水が減る原因は「ヘッドガスケット抜け」?修理と対策をプロが徹底解説|大阪市西淀川区

  • 7 時間前
  • 読了時間: 4分

唯一無二の相棒、ムルティプラを長く楽しむために

その独創的な3人×2列のシートレイアウトと、一度見たら忘れられないエクステリアデザイン。 フィアット ムルティプラは、乗るたびに、そして眺めるたびにオーナーの心を豊かにしてくれる、イタリアの知性が詰まった一台です。 

しかし、発売から年月が経ち、現在では「いかにコンディションを維持するか」が最大のテーマとなっています。

特に注意が必要なのが、エンジンの冷却システムです。 

「どこからも漏れていないのに冷却水が減っている」という事態に直面したとき、それはエンジン内部での重大なトラブルを知らせるサインかもしれません。



診断機に映らない「内部漏れ」のミステリー

今回のムルティプラは、「冷却水が減る」という症状で入庫されました。

通常、水漏れであればホースの亀裂やラジエーターからの滲みなど、目視でピンクや青色の跡が見つかるものですが、この車両には外部への漏れ跡が一切ありませんでした。


排ガスリークテスターによる「黒」の判定

外部に漏れていないのであれば、疑うべきはエンジン内部への流入です。 O-RUSHでは、ラジエーターのサブタンクに「排ガスリークテスター」を装着し、冷却水路に排気ガスが混入していないかを確認しました。 

結果は陽性。 これは、本来隔離されているはずの「燃焼室」と「冷却水路」の間にある「シリンダーヘッドガスケット」が損傷し、ガスが行き来していることを示しています。



分解して分かった「4番シリンダー」の異変

修理のため、エンジン上部のシリンダーヘッドを分解する重整備(腰上オーバーホール)に着手しました。 

インテークマニホールドやエキゾーストマニホールド、複雑な配管類を一つずつ取り外していく、根気と正確さが求められる作業です。


異様にきれいなピストンの秘密

シリンダーヘッドを持ち上げ、燃焼室を露出させたとき、決定的な証拠が見つかりました。 4気筒のうち、4番シリンダーだけがピストンや燃焼室のカーボンが取れ、異様にきれいに洗浄されていたのです。

これは、ガスケットの隙間から冷却水が燃焼室に吸い込まれ、爆発時の熱で「スチーム洗浄」されたような状態になっていたことを意味します。

これが「冷却水は減るのに、外には漏れていない」というミステリーの正体でした。

シリンダーヘッドガスケット
シリンダーヘッドガスケット



原因はオーバーヒートではなく「経年腐食」

「ヘッドガスケット抜け」と聞くと、激しいオーバーヒートを連想される方が多いですが、ムルティプラ(および同世代のイタリア車)においては、必ずしもそうではありません。 

長年の使用により、ガスケットそのものが冷却水や油分によって腐食し、じわじわと気密性が失われていくケースが多く見受けられます。

今回の修理では、ヘッドガスケットの交換はもちろんのこと、歪みを取り除くための「ヘッド面研(ダイヤモンド砥石による精密研磨)」も実施しました。 

これにより、新品のガスケットが完璧に密着し、エンジンの圧縮と冷却水の気密が復活します。



ムルティプラのエンジン不調を未然に防ぐためのチェックポイント

ムルティプラのようなネオクラシックなフィアットを維持するための、重要チェックリストを作成しました。

  • リザーバータンクの汚れを確認: 冷却水の中に油分が混じっていたり、カフェオレのような色になっていたりする場合、オイルと水が混ざる「ガスケット抜け」の初期症状です。

  • マフラーから出る「白い煙」: エンジンが温まった後も、マフラーから甘い匂いのする白い煙が出続ける場合、燃焼室で冷却水が焼けている可能性があります。

  • 定期的なLLC(冷却水)交換: 古い冷却水は防錆効果が失われ、今回のようなガスケットの腐食や、ヒーターコアの詰まりを誘発します。2年ごとの交換が基本です。

  • オイルフィラーキャップの裏側: オイルキャップの裏に白濁した乳化物(エマルジョン)が大量に付着している場合、エンジン内部に水が回っている疑いがあります。

  • 水温計の挙動に敏感になる: 普段より水温の上がりが早かったり、信号待ちで急激に上がったりする場合は、冷却システム全体の点検が必要です。


O-RUSHで愛車と10年先の未来を走る

フィアット ムルティプラは、替えの効かない唯一無二のキャラクターを持っています。 今回の「ヘッドガスケット交換」のような重整備は、決して安い修理ではありません。 

しかし、適切な処置を行えば、イタリア車らしい元気な走りを何度でも取り戻すことができます。

「冷却水を足しながら乗っている」「最近エンジンの振動が大きくなった気がする」といった不安があれば、輸入車の深い知識と経験を持つO-RUSHにお任せください。 

私たちは、オーナー様の情熱に応え、愛車が再び道の上で輝き続けるためのサポートを全力で提供いたします。



お問い合わせ

O-RUSHベイサイド大阪サービス

大阪市西淀川区中島 2-6-38

10:00〜18:30(定休日:火曜日)

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